現在の大阪市を廃止し、現在の24区を4つの特別区に再編する「大阪都構想」の協定書案が6月19日、法定協議会で大阪維新の会、公明党、そして自民党大阪府議団の賛成多数で可決された。共産党と自民党大阪市議団は「いま必要なのは新型コロナウイルスへの対応で、大阪市の廃止ではない」などとして、この協定書案に反対した。
協定書案は今後、総務省の審査を経て、大阪府議会と大阪市議会に諮られる。大阪市の松井市長は、今年11月1日に大阪市の有権者を対象に、2度目の住民投票を実施したいとの考え方を示した。
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新型コロナ関連倒産244件に、破綻は全国43都道府県に広がる
東京商工リサーチのまとめによると、6月12日17時現在、新型コロナウイルス関連の経営破綻(負債額1,000万円以上)は全国で244件(倒産172件、準備中72件)に達した。月別の発生状況をみると、2月2件、3月23件、4月84件、5月83件、そして6月は12日現在6件が判明している。
都道府県別にみると、長崎県で今回初めて経営破綻が判明し、福井、和歌山、鳥取、高知の4県を除く全国43都道府県で発生。東京都が53件(倒産45件、準備中8件)で最多。以下、大阪府22件(同15件、同7件)、北海道17件(同14件、同3件)、静岡県と兵庫県が各13件と続いている。業種別では最多が飲食業の37件、次いでホテル・旅館の宿泊業が35件、アパレル関連29件などとなっている。
経営破綻した244件のうち、従業員数が判明した232件の従業員数は8,111人に上った。従業員数が5人未満が75件(構成比32.3%)で、10人未満は120件(同51.7%)と半数を占めている。一方、300人以上はわずか5件(同2.1%)だった。
小規模・零細の企業や商店では、負債を膨らませても返済の見通しが立たないことから、制度融資や支援策などを活用せず、廃業や倒産を決断するケースも出ている。逆に制度融資で資金調達したの後に、破産を申請したホテルもある。
同社では現状、表面化した経営破綻は氷山の一角にすぎず、動向には目が離せないとしている。